スポンサーリンク

施工管理技士(現場監督)の仕事内容。(位置出し4 光波測距儀)

位置出し4建設業の日常
この記事は約5分で読めます。

施工管理技士(現場監督)の
仕事って具体的にどんなものなの?

なんかレンズで覗いて
2人で何してるの?

 

たま~に道路際で
器械のレンズを覗いて
何かしている人がいますよね。

 

工事現場でも同じように
器械を覗いて作業をしています。

 

前回は位置の決め方・出し方
を解説していきました。

前回の記事はこちら↓

施工管理技士(現場監督)の仕事内容。(位置出し3、位置の決め方)
施工管理技士(現場監督)の仕事内容,、スケールを使った位置出しのやり方について解説しています。

 

今回はその位置の出し方で
コンベックスやメジャー、
スケールでは届かない場合
どのようにして位置を出すのか
について解説していきます。

 

今回はマニアックを超えて
専門的な話です。

施工管理技士(現場監督)は何してる?

businessman_question

施工管理技士(現場監督)は何してる?

答えは現場によって違うので
ひとえには言えません。

 

ひとつだけ言えるのは

「担当した工事を完成させること」

です。

 

今回はそのプロセスのひとつである
物を作る=「位置出し4(光波=トータルステーション)」
について解説していきます。

広い場合はどうやって位置を出す?

前回の話に少し戻りますが
作るものの位置を出すときに
基準となる点が2点あれば
その各点からの各距離で新しい点が出せます。

zi1
※サンプル図面(ブランコ位置)


 

zi2
※知りたい点を紫で囲みます。


 

zi3
※点Aと点Bを決めて
点Cを出します。


 

zi4
※余計な部分は一次取り除いて。


 

zi5
※図2に寸法が書いてるので
点Bはすぐに出せますね。


 

zi6
※図面の寸法をCAD上で
測ってみると
こんな具合でした。

この距離が5mくらいなので
コンベックスでも届きそうですね。

zi7
※これで点Cが決まりました。

今回は3.0mと4.61mでしたが
この距離が10mずつだったら
どうやって図りましょう?

 

というのが今回の問題のお話です。

 

先に答えを言うと
冒頭にも出てきた
人が覗いて見てる器械
光波(トータルステーション)
で測って位置を出していきます。

 

光波(トータルステーション)って何だろう?


光波(トータルステーション)
とは何だろう?

 

光波(測距儀)とは
器械からレーザーを一定の回数発射し
ミラーに反射してくる時間で
距離を計算する器械です。

 

また、三脚の上の機械の部分は
360°回転するので
同時に角度も測ることが出来ます。

 

筆者の知る限りでは
トータルステーションは
メモリーカードにデータを入れて
図面データを座標値で
読み込ませておくことが出来ます。

リアルの世界を点で表して
CAD図面と同じ状態を表せるのです。

 

めんどくさい言い回しをすると
光波=レーザーで距離を測る機械
トータルステーション=距離に加え
角度も測れ、データが出し入れできるもの

となるんでしょうか。
決まりはあっても同義でいいと思います。

 

チャックとファスナー的なもの…?

座学では
「トータルステーション」
と学ぶのですが
現場サイドで呼ぶことは
まずありません。

 

zi8
※始めに基準点を決めておきます。
簡単に動かない所ならどこでもOK。



zi9
※点A・B・基準点と知りたい点
のデータは器械に入れておきます。

機械を適当な任意の場所に据えます。
障害物のない、見える範囲ならOK。
(仮なのでKとします)

そこから基準点を覗いて
「0(ゼロ)」とセッテイングします。


 

zi10
※分かる点AとBを覗いて測ります。
各点、5秒程で距離と角度が測れます。
3番目に図る点(この場合点B)は
器械に表示された位置で
合っているかの確認作業です。

この3工程が終わると、器械は自分が
図面のどこにいるか、把握します。


 

zi11
※現地が更地でもデータのある点は
器械からの角度と距離で出せます。

このようにして位置を決めていくわけです。

zi12
※一度データを入れておけば
違う位置に器械をおいても大丈夫です。

測定可能距離はどのくらい?

筆者も今回調べて初めて知ったのですが

器械の種類や新旧によって
差はあるものの
500mくらい先まで測れるようです。

これはすごい事だと思います。

野球場の外野席の奥から
バックネット裏の座席が
「5mm右にズレてる」
なんてことが分かるってことです。
(これで200m位の距離でしょうか)

 

実際にそんな距離を測ることは
空港でも作らないと無いでしょうが
広大なスペースでも
トータルステーションで
出せない位置は無さそうですね。

まとめ

いかがでしょうか。

CAD(電子図面)
の記事でも書きましたが

CADの記事はこちら↓

施工管理技士(現場監督)の仕事内容。(CAD2)
施工管理技士(現場監督)の仕事内容のひとつ、図面(CAD)の加工と修正、CADの効率のいい練習方法を解説していきます。

慣れていくまでは
よくわからなくて大変ですが
一度覚えてしまえば仕組み自体は
難しいものではありません。

 

なんて言っていますが
「現地で三角関数で位置を出せ」
なんて言われたら多分出来ません。

私達は測量士ではなく
施工管理技士なので大丈夫です。
※規模の大きさや状況合わせて
測量屋さんにお願いする時もあります。

 

ちなみにですが
トータルステーションは1台
100万円位です。

超超超精密機械なので
乱暴に置いたりしただけで
入院することになります。

三脚に載っているのを
ぶつかって倒したりすると……
会社に報告の電話をかけるのに
10分くらい悩むことになります。

 

今回も最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
panna-thanks

今回はこの辺で。

コメント