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施工管理技士(現場監督)の仕事内容。(数量計算書)

建設業の日常
この記事は約6分で読めます。

施工管理技士(現場監督)の
仕事って具体的にどんなものなの?

事務所でやる仕事って
どんなのがあるの?

細かい事を言うと
作る・組み立てる・壊す
など実際に作業するのは
「職人さん」です。

施工管理技士(現場監督)は
実際の作業は基本的にはやりません。

では実際に何をしているの?

そのうちのひとつを解説していきます。

 

施工管理技士(現場監督)は何してる?

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施工管理技士(現場監督)は何してる?

答えは現場によって違うので
ひとえには言えません。

 

ひとつだけ言えるのは

「担当した工事を完成させること」

です。

 

今回はそのプロセスのひとつである
記録に残す=「数量根拠計算書」
について解説していきます。

工事のプロセスを明確化する

工事を完成させること。

これは施工管理技士(現場監督)
に課せられた使命です。

今回は
「つまらなく淡々とやるしかないこと」
の第二弾です。

仕事の第一弾記事↓

施工管理技士(現場監督)の仕事内容。(産業廃棄物管理票=マニフェスト)
施工管理技士(現場監督)の仕事内容、(産業廃棄物管理票=マニフェスト)について解説しています。

 

しかも今回のお話のものは
「工事がある程度進んでから」
でないと出来ない
厄介なものです。

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まず、工事には設計書があります。

設計書とは
「○○を◇◇しなさい(△△の方法で)」
といったものの一覧で
各項目ごとに数量が
記載されています。

 

例えば公園工事として

  • 「ベンチの設置」が「6基」。
  • 「シラカシ」が「15本」。
    (※樹木の名前です)

つまり

  • 「ベンチの設置」を「6基」作りなさい。
  • 「シラカシ」を「15本」植えなさい。

こんな感じです。

この例だと
数えればわかるので楽な方です。

 

手間がかかるのは
「土を掘る量」や「壊す量」
などです。

例えば先の例の「ベンチ」

ベンチの構造は
座るところがあって
その下(地面)には
コンクリートの基礎
が埋まっています。

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↑図面で見るとこんな感じです↑

どのくらいの大きさを掘って
基礎を作って埋めるのか。

大体ですが
縦1m×横50cm×深さ30cm
程度が一般的です。

ベンチの基礎は1基に対して
2か所ありますから

(1×0.5×0.3)×2か所=0.3m3

がベンチ1基分の掘る量になります。

6基なので
0.3×6基=1.8m3
ですね。

 

設計書でいうと

  • 「ベンチ:6基」に対して
    「1.8m3掘りなさい」
  • 「シラカシ:15本」に対して
    「○○m3掘りなさい」

ということになります。

細かく言うと「人力で掘りなさい」や
「Aというショベルカーで掘りなさい」
などまで決まっています。
=(例でいう△△の方法で)

例をもとにしていくと
ベンチは1.8m3
シラカシは…
とこんな風に計算していくわけです。

 

設計書の項目として大体は「掘る量」

とあって
「ベンチ」も「シラカシ」
も全部まとめてひとくくりに

例ですが
「100m3」

となっていることが多いです。

 

工事を計画した人=発注者
も計算して「100m3」と
しているわけですから
「計算書をくれ」
と言えばくれます。

 

言わないとくれないこともあります。
⇐ここがミソです!!
必ず発注者から入手してください。

もらわないと
すべてを計算してチェックすること
になるので…悲惨です。

 

もらった計算書を
100のうち、1.8がベンチ6基分
シラカシは15本だから…
と一つ一つチェックしていき
全部で100になるか確認していきます。

正直めんどいです。

 

ちなみにですが

元請がいて
下請として工事に入る場合は
数量根拠計算書は必要ありません。
また、民間工事や
一部の公共工事も
必要ない場合もあります。

ただし
工事のプロセスで
「何をどのくらいどうするのか」
これを明確にしておくことは
今後の為にも大切な事です。

明確にしておかないと
材料を発注することも出来ません。

 

もうひとつ
「設計書」の説明をしたので
「図面」について

「なに」を「いくつ」
「どうやって」
「どうする」
=設計書

「どこに」
=図面

こんな風に分けて理解すると
分かりやすいと思います。

数量の根拠が必要となる

また例え話になりますが

今のベンチを壊して
新しくベンチを作る工事が
あったとします。

古いベンチをA
新しいベンチをBとして説明します。

Aを壊します。
数量は△△になります。

Bを作ります。
数量は▼▼になります。

金額は××になります。

大まかな話はこんな感じとします。

しかしこれを細分化すると
こうなります。

Aを壊すのに
○○掘って露出させ壊しました。数量は△△基
掘った量は○○になります。

Aの処分費用は
□□になります。

処分場までの運搬費は
☆☆となります。


Bの一部を地中に埋めて
Bを作りました。

数量は▼▼基
埋めた量は●●になります。

材料費は■■
設置費用は★★です。

金額は全部で××になります。

え?と思われる方も
いるかもしれません。

ですが
「土を掘る」「土を埋める」「運搬」
はちゃんとした工事のひとつです。

この例で言うと

①Aを何基、壊したのか。
②Aを壊すのに
どれだけ掘る必要があったのか。
③処分量はどのくらいあるのか。


④Bを何基、作るのか。
⑤Bを作るのに
どんな必要があったのか
(堀った部分を埋めるなど)。

この例でいうと
①~⑤の各項目に
お金がからんできます。
※本当はもっと細かいのですが
嫌気がさされてそうなので
この辺までにしておきます。

 

じゃあ…

いくつ壊したの?
どれだけ掘って壊したの?
処分したのは
どのくらいの重さのだったの?

どのくらいの深さに
新しいベンチの基礎を埋めたの?

どのくらいの量を埋めたの?

って言われちゃうわけですね。

このように
どうしてその数字になったのか
を証明する計算式が
必要となるわけです。

 

よほどのことがない限りは
元々発注者が作った計算書
で進んでいきます。

ですが、何度も言いますが
工事はピッタリとはいきません。

変更があった時
計算書を一部作り替える必要
が出てくるわけです。

 

少し脱線した話:

「どのくらい掘ったのか」や
「どのくらい埋めたか」
の部分の写真が
お金に直結する
大事な写真となります。
以前の記事:写真↓

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

つまらない側の話だったので
面白みに欠けたかもしれません。

しかし、どの業種でも
つまらないことをやらなければ
ならないものだと思います。

 

この手のつまらないものは
機械的に日々まとめてこなしていく
のがいいものですが
数量計算書は
処分数量などが処分してからでないと
確定数量が出なかったりと
後半になりがちなものです。

つまりは
工事の終わりに忙しくさせる
厄介なもののひとつです。

 

ここが踏ん張りどころの関門なのです。

 

今回も最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

panda-thanks-mega

今回はこの辺で。

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